今回は、カラフルで丸みを帯びた棒グラフの作り方について紹介していきます。
棒グラフというと、カクカクしたグラフを思い浮かべる人が多いでしょう。カクカクしてるので、どこか固いイメージが持たれてしまうと思います。今回取り扱うグラフは、それとは正反対で、どちらかというと柔らかいイメージを与えます。
しかも、棒グラフは一般的に単一色になることが多いですが、今回はカラフルで色のあるVizに挑戦してみたいとも思っています。
何のVizを作ってみようかと、Tabeau Publicのサンプルデータを見ながら思いを巡らせていたところ、先日、ふとオリンピックがあったのを思い出しました。 Tabeau Public では、1896 ~ 2012 年の夏季オリンピックのデータが公開されており、このデータを使って、各国のメダルの数を示すために、 カラフルで丸みを帯びた棒グラフを作ってみました。
では、作り方の説明をはじめていきましょう。
カラフルで丸みを帯びた棒グラフの元データ
元となるデータは以下のような項目のファイルになります。
- 1列目:Country
- 2列目:Grand Total
1896 ~ 2012 年の夏季オリンピックで各国が取得したメダル数の合計を表しています。
具体的には、以下のようなファイルであり、このファイルをデータソースとして指定します。
Country | Grand Total |
---|---|
United States | 4335 |
Soviet Union | 2049 |
United Kingdom | 1594 |
: | : |
United Arab Emirates | 1 |
データの取得先
データの取得先は、以下になります。
https://public.tableau.com/ja-jp/s/resources
Tabeau Publicのサンプルデータページにて公開されており、「スポーツ」のカテゴリーの「夏季オリンピックメダリストのデータセット」が今回使用したデータになります。
計算フィールドの作成
以下の計算フィールドを作成します。
名前:定数0
0
「定数0」は、その名の通り、0の定数を示します。各棒グラフを線グラフで表現するのですが、「定数0」と「Grand Total」とを結びつけることで表現します。
ワークシートの編集
次の流れでワークシートを編集していきます。
- 「メジャーバリュー」を列シェルフに入れます。
- 「Country」を行シェルフに入れます。
- 「メジャーバリュー」パネルにて、「カウント(●●●)」(●●●は、もととなるデータのシート名になります。)を削除します。
- 行シェルフにある「Country」を右クリックして、「並び替え」を選択します。
- 並べ替え画面が表示されるので、以下のように指定します。
- 並べ替え:フィールド
- 並べ替え順序:降順
- フィールド名:Grand Total
- 集計:合計
- マークタイプを「線」に変更します。
- 「メジャーネーム」をパスに入れます。
「定数0」と「Grand Total」とを結びつけることで、棒グラフを構成します。
- 「Country」を色に入れます。
ワークシートの微調整
次の流れでワークシートの微調整をしていきます。
- 「Grand Total」をラベルに入れます。
- マークパネルにて、ラベルを左クリックします。
- ラベルにマークにて、「終点」を選択します。
- オプションにて、「終了行にラベル」のチェックを外します。
- 下部の横軸を右クリックして、「ヘッダーの表示」のチェックを外します。
- Viz上で右クリックして、「書式設定」を選択します。
- 線の書式設定にて、列のグリッド線、および、シートのゼロラインを「なし」に設定します。
- マークパネルにて、ツールヒントの「ツールヒントの編集」を開き、「ツールヒントの表示」のチェックを外します。
- マークパネルにて、サイズを調整します。
- マークパネルにて、「Country」を右クリックして、「ハイライターを表示」にチェックを入れます。
ダッシュボードの編集
次の流れで ダッシュボードを編集していきます。
- 新しいダッシュボードを追加します。
- サイズにて、「固定サイズ」の「A4縦(827×1169)」を選択します。
- 作成したシートを追加し、「タイトルの非表示」にチェックを入れるとともに、凡例を削除します。
- 「ダッシュボードのタイトルを表示」にチェックを入れ、ダッシュボードの名前を「カラフルで丸みを帯びた棒グラフ」に変更します。
- テキストを追加し、Vizを説明する文言を追加します。
- Countryのハイライターを右クリックして、「浮動」にチェックを入れて、位置を調整します。
- シートを非表示にします。
カラフルで丸みを帯びた棒グラフの完成
これで、カラフルで丸みを帯びた棒グラフの完成です。
Tableau Publicのリンクを貼っています。
このVizでは、1896 ~ 2012年の夏季オリンピックで各国が取得したメダルの合計数を表しており、合計数の多い順に並べられています。一番多くメダルを取得した国は、United Statesであり、4,335個のメダルを取得したことがわかります。
作ってみての感想
固い内容の資料では、ふざけてるのかと思われ、使いにくいと感じる部分もあるかもしれません。今回は、メダルの合計数を表しましたが、メダルは丸いので、丸みを帯びた棒グラフはマッチしていたように思いますし、世界にはいろいろな国があるということで、色をカラフルにしたこともよかったように思います。そのため、扱うトピックによっては逆に印象がよくなるのではないでしょうか。
また、今回、多くの国があることから、それぞれの国の色合いについては特に考えていませんでした。しかし、見る人に理解してもらいやすくなるでしょうし、トピックや項目の数によっては、各項目の象徴する色にあわせるのもよいでしょう。
私も、機会があれば使ってみようとも思いますし、ぜひ、興味を持たれたら、試しに活用してもらえたらとも思います。